バイオジェニックスという言葉を、聞いたことはありますか。腸活では「プロバイオティクス」「プレバイオティクス」がよく知られています。そこに近年、もう一つの考え方が加わりました。それがバイオジェニックスです。この記事では、3つの違いをやさしく整理します。
腸活でよく聞く3つの言葉
腸活の情報を調べると、似た言葉がいくつも出てきます。代表が、プロバイオティクス、プレバイオティクス、そしてバイオジェニックスです。名前は似ていますが、役割はそれぞれ違います。
たとえば、健康番組やサプリの説明で見かけた人も多いでしょう。でも、意味の違いまでは説明されないことがほとんどです。まず、この3つをざっくり分けてみましょう。
プロバイオは「菌そのもの」です。プレバイオは「菌のエサ」です。そしてバイオジェニックスは「菌が生み出す成分」です。
この違いがわかると、腸活の全体像が見えてきます。3つは、腸活の考え方の土台になります。違いを知っておくと、食品選びの目安にもなりますよ。
プロバイオティクスとは?(生きた菌をとる)
プロバイオティクスは、体に良い働きをする「生きた菌」のことです。ヨーグルトや乳酸菌飲料、納豆などでおなじみですね。これらを食べると、腸内フローラのバランスを整える手助けになります。
つまり、良い菌を外から届けるという考え方です。たとえば、毎朝ヨーグルトを食べる習慣は、その代表例です。ただし、届いた菌がずっとすみつくとは限りません。
生きた菌は胃酸などの影響も受けるため、届く数には個人差があります。だからこそ、毎日こつこつ続けることが大切になります。自分に合う菌を、少しずつ探していくとよいでしょう。菌を含む食品については、善玉菌を増やす食べ物と生活習慣もあわせてどうぞ。
プレバイオティクスとは?(菌のエサをとる)
プレバイオティクスは、腸にいる良い菌の「エサ」になる成分です。食物繊維やオリゴ糖が代表で、1995年に提唱されました(参照:ヤクルト中央研究所)。これらは消化されずに大腸まで届きます。
そして、ビフィズス菌などの良い菌の栄養になります。その結果、良い菌が元気になり、腸内環境が整いやすくなります。オリゴ糖は、母乳にも含まれる成分として知られています。
ミネラルの吸収を助けるはたらきも報告されています。身近な食品では、ごぼう、玉ねぎ、バナナ、海藻などに多く含まれます。プロバイオが「菌」なら、プレバイオは「菌を育てる土」のようなものですね。
なお、菌とエサを一緒にとる組み合わせは「シンバイオティクス」と呼ばれます。食物繊維のとり方は、食物繊維と腸内環境で紹介しています。
バイオジェニックスとは?(菌が生む成分をとる)
バイオジェニックスは、菌そのものではなく、菌が生み出した成分に着目した考え方です。腸内細菌研究の第一人者、光岡知足博士が提唱しました(参照:日本食品科学工学会誌)。たとえば、乳酸菌が作る代謝産物や、菌の体の成分などが含まれます。
加熱で死んだ菌の成分も対象です。菌が生きているかどうかを問わない点も、大きな特徴です。生きた菌は扱いがむずかしく、数も安定しにくい面があります。
その点、菌が生む成分に着目すれば、より扱いやすくなると考えられています。身近な例では、発酵食品に含まれる成分や、植物由来のポリフェノールなどが近い存在です。生きた菌を届けるだけでなく、菌の力を「成分」として活かす。
これがバイオジェニックスの発想です。プロバイオやプレバイオとの大きな違いは、はたらき方にあります。前の2つは、腸内フローラを介して働きます。
一方、バイオジェニックスは違います。腸内フローラを介さず、体に直接働きかけると考えられています。この着眼点は、弊社の研究テーマそのものです。くわしくは、バイオジェニックスの研究もご覧ください。
3つをどう活かす?腸内環境ケアの考え方
では、この3つはどう使い分ければよいのでしょうか。実は、どれか一つを選ぶ必要はありません。むしろ、組み合わせることが大切だと考えられています。
生きた菌をとり、そのエサも一緒にとる。さらに、菌が生む成分にも目を向ける。こうして多角的に腸をいたわるのが、これからの腸活です。
まずは、自分の腸の状態を知ることから始めるのもおすすめです。腸活タイプ診断で、今の傾向を手軽にチェックできます。弊社のバイタレジーナも、このバイオジェニックスの考え方に着目した食品です。
自分に合う取り入れ方は、お近くの正規取扱薬局で相談してみてください。難しく考える必要はありません。いつもの食事に、少し意識を足すだけで十分です。バイオジェニックスという視点を知ることが、腸活を一歩深めるきっかけになります。